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全ての経験を尊重する

 

2015年4月から単発講座として形になった【スタンス理論講座】も気が付けば3年半が経過しました。実は、あまり大きな声では言えませんが、●●周年や、今までどのくらいの方が受講して下さったか、という数字にはトンと疎い私。講座風景の写真を遡って「あ、もう3年半も経ったんだ!」と気づきました。

 

その時、その場で出来る事を常に一生懸命やる!というモットーの為、後ろを見ないのが癖になっているようです、良いのか悪いのか…(;'∀')。ちなみにこの写真は2016年のモノ。髪の毛が少し長いです。

 

さて、それはさておき。

スタンス理論講座は、初心者さんからベテランさんまで様々なキャリアを持つセラピストさんにお越し頂いています。施術中に体が痛くなるという悩みを抱えている方、もっと圧を深く加えられるようになりたいという方、逆に手力を抜きたい方、参加の理由は様々です。

 

いずれにしても、もっと上手になりたい、お客様に喜んでほしい!という純粋な想いが、参加者様から伝わってくるのを毎回感じます。

 

スタンス理論講座で、最初にお伝えすることがあります。それは

「理論を学ぶ際に、自分の技術にどう当てはめるか、という事をイメージしながらお話を聞いて下さい」という事。

 

それは今まで頑張って習得してきた技術・時間を大切にしてほしいという想いからです。ご縁あって学んだ技術ですし、一つの技術も一度学んだら終わりではなく、自分の意識のかけ方、育て方次第で、もっともっと上達するし、感覚も変わっていくものだから。

 

 

 

 

 

何かを学んだら、探求する事、その成り立ちや理由をもっと知る事、それによって更にその技術に深みが増しますし、自分ならでは手技として身についていくものだと私は思っています。

 

 

なので、スタンス理論講座では実技の際に、理論に基づいて「身体を少し近づけてみましょうか?」、「胸を丸めてみるとどう感じますか?」などのご提案はしますが、決して無理強いはしません。

 

また必ず確認したいのは「この技術はどんな目的がありますか?」という事。技術の目的を聞かずに、私の想像で「この方がいいな~」とやり方を変えてしまうのは避けたい事です。

 

なぜならば、その技術を愛情を注いで考えた人が必ずいますし、伝統のあるものなら脈々と受け継がれてきた手技なのかもしれません。私も自分の技術に愛をもって作っていますし、未来へ繋げてほしいと考えているから猶更なのです。

 

身体の使い方を変えたら、尊重してないことになるんじゃないか?と思われる方もいるかもしれません。私は技術はやり方ではなく、目的が大切だと考えています。例えば「手の指先は閉じてなければならない」と学んだ際に、そこに目的と理由があるかが重要なのです。例えば深みを出さずに軽擦する…など。でも密着感をもっと出したいのに指先までピシッと緊張させていたら、やはり手のひら全体を解放させた方が深く密着できるのですね。

 

セラピストさんにも「こう習ったから」ではなく、「この目的だから体や手の使い方はこうする」という意識で自分の手技を極めていくと、卒業後も絶対に技術力が低下することはないと思っています。

 

私はボディセラピーの手技が大好き。どれもが素晴らしいと思っています。施術は表現でもありアート。その魅力を最大限に表現するためにセラピストさんのボディバランスが整うといいな~、身体の痛みが無くなるといいな~と、毎回スタンス理論講座を行っています。

 

だから毎回ワクワクするんです。今回はどんな手技を持ったセラピストさんが参加されるんだろう、って。