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セラピストとはなんぞや?〜Atsu基礎知識講座〜

10月からAtsu基礎知識講座がスタートしました。全10回、年に2回ほど開催しているこの講座は、「パーソナルセラピスト」としての軸づくり、施術の組み立てやカウンセリングができるようになることを目指しています。解剖生理学や姿勢学、呼吸、感覚から東洋医学のいろはなどセラピストの視点を広げる学びが満載ですが、初回は「セラピストとはなんぞや?」から始まります。

 

 

この講座では

ボディワーカーセラピストとして、知っておきたい基礎を様々な視点で学んでいきます。

・触れるとは

・マッサージセラピーの歴史

・世界のマッサージセラピーの起源

・西洋と東洋のマッサージセラピー

・マッサージセラピーが進化してきた理由

・マッサージセラピーがもたらす心と体への効果

・WHOが目指す健康の定義、ウエルビーイングって何?

・手技の名前、それぞれの意味と目的

・6つのセラピーの前に知っておきたいこと

・関連法規をきちんと理解しておこう

・お互いのリスクを軽減する禁忌事項

・施術中に起きてしまった万が一の対処法(施術編)
などなど。

 

毎回伝えたいことが多すぎて、時間が足りなくなるのが悩みどころです(笑)。

多くのセラピストさんは、スクール通学の時に学んでいることばかりだと思います。ですがセラピストの学びは天井知らず。いつしか、セラピーの手段である技術ばかり学ぶことに一生懸命で、「なぜセラピーをしているのか?」「自分のやっていることがなんのお役に立てているのか?」ということが抜けてしまうこと、ないでしょうか?

 

このカリキュラムは、入門編ではありますが、私自身がセラピストとして忘れたくない「本質」そして「初心」の部分をまとめてみました。少しだけさわりをご紹介します。

 


 

画像は導入でお伝えするイントロダクションのスライド。
ある本の一節をお借りしています。

触れるということは、様々な感情を生み出します。手から伝わるのは、温かさ、優しさだけとは限りません。冷たさ、傲慢さ、怒り、時には無関心すらも伝わってしまうものです。

手で直接、クライアント様に触れるセラピーには、色々な目的や意図があります。治療(日本では国家資格者のみ)や、痛みの軽減、ストレスの緩和、不定愁訴の改善、癒し、リラックス、美容などなど、本当に様々です。

スクールでお伝えしているAtsuでは、触れるセラピーは「無条件に大切にされる時間」を、存分に味わい、「今ここ」にいる自分と向き合える空間をオイルセラピーを通じてご提供したいと考えています。

よく「自分を大切にする」という言葉を耳にしますね。とても大切なことです。自分を大切にしてこそ、他者も大切にすることができます。

 

しかし、「自分が大切にされている」という経験が乏しかったり、実感がなければ、「自分が大切にされる存在であっていい」という、根本的な心持ちを持つことができないのでは…と思うのです。

小さな頃に、そっと優しく頭を撫でられた感覚や、暖かくて大きな温もりに抱きしめてもらった感覚は、その人のアイデンティティーを支え続けてくれます。治療家ではないセラピストの存在意義は、手のぬくもりから「心に宿る温かい感覚」を感じてもらい、その人の存在意義を下支えすることにあるのでは、と私は考えています。

前述したように、セラピーには色々な意図目的があり、それぞれのセラピストさんはポリシーを持ってご自身の施術に取り組んでおられるので、あくまでも個人的な意見です。そしてまだまだセラピーの意義について探求している最中ですが…。

 

この入門編を開催させて頂くたびに、触れるセラピーの素晴らしさを改めて感じています。マッサージセラピーが紀元前から現代にまで受け継がれ、風土や時代に合わせて進化し続けてきました。私たちが未来のセラピストに何を受け継いていきたいのか、そんな事を想いながらブログを綴りました。



今回の受講のご感想

◉初心にかえることができた大切な時間でした。マッサージセラピーの効果を学ぶにあたって、改めて触れることでお客様のお身体だけでなく心にも働きかけることの素晴らしさを学ぶことができました。だからこそ、セラピストである私自身が細かな気配りや体調管理、メンタル管理が大切なんだなぁと改めて感じ…今まで以上に、より気をつけておこなっていきたいと思いました。ありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします。(広島県・個人サロンセラピスト)

◉マッサージセラピーの歴史がこんなにも横にも縦にも広がっていたことを、初めて学びました。歴史から辿ると、とても面白く、知らない名前が沢山出てきました。セラピストは、施術はもちろんですが、心理面や、衛生面、法律や、怪我など沢山の要素があることも改めて認識しました。

基本手技の命名のエフルラージュ、フリクション、ペトリサージュ、プレッション、タポトメントという名称も、なんとなくしか知らなかったので、今回復習と、新しいことを沢山学べて、すごく勉強した感じがあります!まだまだ沢山学ぶことがあると思いますが、すごく楽しかったです!ありがとうございました。(愛知県・個人サロンセラピスト)

◉医療行為との棲み分けをしっかりとしなければならない重要性を感じた一方で、マッサージセラピーでも与えることができる様々な効果を知って、学ぶ意欲が高まりました!(東京都・サロン勤務セラピスト)

◉普段気になっていたことが、確実にわかるのが、良かったです。(福島県・サロン勤務セラピスト)

 

◉「セラピスト」であり続けるために「自己の管理、学びと成長、ポジティブである事」がとても大事だと改めて感じました。(東京都・ホテルスパ勤務セラピスト・再受講)

◉今回もとても勉強になりました。ウェルビーイングの話を前回も聞いて、それから自分の中で意識したのですが、改めて聞いて、全然できていませんでした。

最近、勤め先でこなす施術になっているなぁと感じていることが多々あります。他者への温かさに欠けてる部分があると思いました。お客様に元気になってもらいたいと願いを込めて施術をしていこうと改めて意識しました。ありがとうございました。(東京都・サロン勤務セラピスト・再受講)