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そのスタンス自分に合ってる?〜Atsu式スタンス理論〜

Atsu式スタンス理論って何ですか?とよく聞かれます。スタンスとは構え、セラピーをするときの姿勢ですね。野球でバッターボックスで、バットを構える姿勢、あれがまさにスタンスです。そのスタンスは一つではありません。低めの球、高めの球、内角の球、きっと自分が狙っている球筋によって構えも微妙に変わっていることと思います。セラピーでも全く同じことが言えるのです。

 

 

オイルセラピーは、さまざまな手法があり、その意図や目的もさまざまです。圧ひとつでも、表皮の浅い部分を狙っているものもあれば、深層筋への圧もあります。流すストロークが主体なものもあれば、大きく捻るような手法もあります。その一つ一つの技法にはきちんと目的があり、クライアントの体調や目的に応じて、使い分けているでしょう。その時にもセラピーのスタンスは変わります。

 

 

スタンスを構える前に、意識して欲しいことは、ベッドの高さ。

 

ふわっと撫でるような施術がメインであれば、水平に体を動かしますね。であれば、腰をかがめることなく動けるよう、ベッドは高めの方が適しています。

 

もし圧を深くかけたい、ある程度の圧迫感を感じさせたい、ということであれば、当然、動きは上下運動になります。クライアント様の体の厚みを考慮した上で、ベッドは少し低めに設定した方が体に負担はかかりにくいでしょう。

セラピストがご提供したい施術の特性を見極めて、ベッドの高さを調整すること、お客様をお迎えする前に行いたいことの一つです。

 

さらに、大切なこと。自分の行っているセラピーは日本人(自分)の体格に合ったスタンスなのか?ということです。 オイルトリートメントの多くは海外から、その技法を持ち帰ったものがほとんどです。

 

何千年も前から脈々と続いてきたオイルセラピーは、その土地、風土、環境に合わせて、さまざまな形を作り上げてきました。

 

ハワイアンロミロミやバリニーズ、アーユルヴェーダ、タイ古式マッサージ、その国で伝承されてきたセラピーの数々。そこに住むセラピスト達の体格や運動能力、気候、気温もそれぞれに違います。

 

ここでちょっと思い出話。私自身、オイルトリートメントはハワイでロミロミを学んだのが最初です。高めのマッサージテーブルに横たわるクライアントから、圧をもっと加えて、と言われても、なかなかできず苦戦していたのを覚えています。

 

もちろん、未熟さもありました。しかし、その時は、自分の骨格、姿勢、体格などを全く考えず動いていたのですね。とにかく手技を覚えるのに精一杯。セラピーの道具である、自分の体の動かし方が分からないまま施術をしていた…。それは苦戦して当たり前だったなぁと、今だからわかります。

 


 率直に…海外のセラピスト(特に欧米)に比べ、華奢な体型の方が多い日本人ですが、指圧文化もあり、深めの圧を好むクライアント様も少なくはありません。ベッドの高さがが高いまま一生懸命、力を押し込むことで、体に負担がかかり、腰や肩を痛めてしまうセラピストも見てきました。

 

日本人の体型で無理なく、深い圧や密着感を伝えるにはどうしたらいいのか?と研究すること15年以上。少しずつ理論をまとめてきたのがAtsu式スタンス理論です。

 

 

例えば、Atsuでは手を置いた時に指先は解放し、開いてもらいます。理由は、骨を深く柔らかく辿る施術なので、手根が適しているのですね。

その時に、指先が閉じていると、手根が縮こまってしまい、硬くなってしまいます。ぜひ、指先をキュッと揃えてみてください。手根に力が入りませんか?

 

以前、スタンス理論講座で、手根だけでは、密着感が無いのでは?との質問を受けました。

 

密着感は、面積の広さではないのです。ピッタリと吸着し、物体に沈み込んでいる状態の方が、密着を感じるのですね。是非試していただきたいのですが、手首よりの手根でピターと沈み、指先は解放してみてください。浮かせても全然大丈夫です。

そこから筋肉の深い部分や骨を丁寧に辿ることで、指先をきっちり閉じている状態よりも密着を感じられると思います。

 

ですが、指先を閉じて施術するのはNGと言っているのではありません。手技や目的によって、手先の形が変わるのは当たり前のことなのです。要は、それを臨機応変に使い分けることができる、ことをAtsu式スタンス理論ではお伝えしています。

 

 

 

その他にも、「胸を逸らさないで、ハグのような形」「爪先立ちを上手に使う」「ベッドに寄りかかって下半身を預ける」などなど、Atsu式スタンス理論ならではの様々な法則があります。大抵の方は、「今までにやったことが無いスタンスです!」とおっしゃいます。

 

このスタンスが向いている施術の目的は以下の通りです。

 

・圧が深くかかる

・深層筋や骨まで届く圧

・溶けあうような密着感

・セラピストも呼吸が深くなる

・手力ではないのに、深くて痛みがない

 

このスタンスは、まず自分の姿勢を客観的に見ることから始めます。

骨格の仕組みを知り、各パーツを効率よく使うことで、無理な姿勢による怪我や辛さを防ぎたいのです。

 

体に負担がないスタンスは、呼吸が楽になったり、体が軽く自由に動けるようになり、とっても施術が楽しくなるんです。(関口体験談です笑)。もし、今の施術で体に痛みがあったり、疲れが出やすい、密着している実感が持てない、などがありましたら、ぜひ、スタンス理論も試していただきたいです。

 

2022年はAtsu式スタンス理論講座の単発開催もします(春以降)

ぜひ、気になる方はチェックお願いします。

 

その前に2021年12月18日(土)東京・浅草にて
「発見!アロマ&ハーブEXPO2021」でスタンス理論講座を開催予定です。

 

なんと3000円(税込)で受講いただけます!
今回は「溶けあう密着感」をテーマにスタンスの工夫をお伝えします。

師走のおいそがしい時期ではありますが、施術のプラスアップになること間違いなし。

是非ともご参加お待ちしております。

 

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