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【開催報告(奈良)】Atsu式スタンス理論講座

久しぶりの関西でのスタンス理論講座、基礎編、応用編と2日間連続で開催させていただきました! 今回はAtsu認定講師の「おうちサロンSmile さかもといよさん」とのW講師で、みなさまをお迎えしました。開催場所の奈良だけでなく、京都、大阪、徳島、和歌山、三重県からもご参加くださり満員御礼のとても賑やかな回となりました。

 

基礎編のおはなし

基礎編ご参加のみなさま
基礎編ご参加のみなさま

 

基礎編では、主に「疲れない・傷めない・手力のない深く密着した圧が乗せられるようになる」ということを前提に、体の使い方をレクチャーします。

午前中の座学で、骨格レベルでセラピスト自身のメカニクスを学びます。

 

体が一番、疲れにくいのはどんな姿勢なの?という大まかな視点から、ひとつひとつのパーツを分解して、どんな役割があるのかを見ていきます。

例えば、頭の位置ひとつでも、スタンスが崩れて、お客さまに与える感覚はガラッと変わります。

頭の重さは全体重の約8%前後といわれ、50キログラムの方なら約4〜5キロの重さがあります。お米5キロを想像してもらえるとわかりますが、結構な重さなのですよね。

施術の時に下を見過ぎたり、顔が斜めを向くことで、首や肩周りの筋肉が引っ張られ、姿勢を歪ませるだけでなく、疲労感が大きくなります。

 

施術に自信が持てない理由は?

自分の骨盤の向きをチェック
自分の骨盤の向きをチェック

 

他にも、なぜその姿勢だと、疲れやすいのか、動きづらいのか?など、自分の体を客観的に見ながら説明しました。

 

施術に対して、自信が持てないと感じる時、体の使いづらさが原因のひとつにあります。腕を自由に使えない姿勢になっていたり、体重を預けにくい立ち位置になっていたり…。

体が動かしづらいと、やっぱり体は緊張してしまいます。不安定な中、体を動かすのに必死になると、手の感覚まで気が回らない…とのですね。

体も手もしっくりこないと、「これで良い!」と自分の感覚に自分でOKが出せず、クライアントさんの評価にいつまでも頼ってしまうことになるのです。

クライアントさんが喜んでくださったら「今日の施術は大丈夫だった」と思えるし、もし、その逆の様子なら「あれ、今日は施術がうまく出来なかったのかな?」なんて不安なるかもしれませんね。

Atsu式スタンス理論では、とにかく体が緊張しない状態で施術をすることが大前提。そんなお話をもとに、午後からはいよいよ実践編です。

 

今までとは全く違うけど、こんなに楽でいいんだ

 ご参加くださった皆さんが、口々に言っていたのは「今までの体の使い方とは全く違うので、戸惑います」という言葉。確かにベッドの高さも低め、足の位置や手の位置も変わりました。理論では、なるほど〜と頷きながら聞いてくださっていましたが、いざ実践!となると、あれれ?となっている方がほとんどでした。

この講座では、新しい技術を学ぶのではなく、今まで学んできた技術をAtsu式スタンス理論に当てはめていきます。その理由として、技術はその方にとって大切な財産です。宝物を磨く感覚で、新しい視点でチャレンジしていただきたいのです。

みなさんの技術をひとつずつ、「足の位置はここにしてみましょう」「体の位置をもう少し乗り込ませてみましょう」などなど、基本に沿って調整していきます。細かいことを言い出したらキリがありませんが、まずは圧をかけずに基本の「足の位置」「体の位置」「腕の位置」を意識してもらいました。

少しの位置を変えることで、まず反応があったのがモデルさんの感想です。「あ!手が柔らかくなった」「圧が深く密着感があります」「気持ちいい!」などの言葉が飛び交います。セラピストさんは「え!これでいいんですか?全然、体の痛みが無くて楽です!」と自分の体感と共に、モデルさんの感想にもびっくりです。

 

圧をかけずに練習する

 とても不思議がられたのは、「圧かけてないんですけど、入ってるんですね?」ということ。Atsu式スタンス理論では、体の重みをクライアントに預けて自分が楽をする、ということを目指しています。しかし、この預ける、という感覚、意外と「押す」と区別しづらいものなんですね。

もし、これを読んでくださっている方、目の前のものをぐっと手で押してみてください。どうでしょうか?体に力が入り、息が止まりませんでしたか?冒頭でもお伝えしたように、緊張状態の体は「固定」を優先させます。そのため、オイルトリートメントのように「動き」を求められる施術には「押す」という行為は適していないと私は考えています。

固定が優先の体を無理に動かそうとするので、体のあちこちに痛みが出たり、無理が生じて疲れやすくなるのですね。

 

なので、「体を預ける」と「押す」の違いの感覚が身につくまでは、圧をかけることは後回しにしてください。まずは、身体の使い方や位置関係を覚え、それから徐々に感覚を鍛えていくのが良いでしょう。でも実は、スタンスが整った時点で、体を預ける状態になっているので、すでにクライアントには圧が入っているのです。

 

初めてのスタンスなので、なかなか理論通りには動けないかもしれませんが、コツはスタンス理論の法則通りに、ひとつずつトライしてみること。どんなスポーツでも最初から試合はできませんね。ひとつひとつ動きを練習して、初めて実践になるのですから。でも一番大切なのは、セラピスト、クライアント共に、不安感無く、心地よい感覚を施術中に共有できることだと思います。

 

応用編のお話

応用編参加のみなさま
応用編参加のみなさま

 

二日目は応用編。基礎に引き続き6名の方がご参加くださいました。ありがとうございます♪

 

応用編は以前と少しリニューアルして「感覚」に焦点を当てています。というのも、私たちはお客さまに直に皮膚に触れるお仕事をしています。

皮膚は第2の脳(第3とも)といわれており、皮膚から伝わる感覚が心だけでなく、神経やホルモンへの影響が大きいとされています。

皮膚はどんなことを感じているのか、また心を動かす「触れ方やスピード、圧のかけ方」など、解剖生理学の視点から紐解きました。

さらに、もっと着目していきたいのは圧の面が広くなる触れ方です。ジャパニーズオイルセラピーAtsuの特徴は、触れられた部分の面の広さです。よく、手が大きいですね、と言われますが、実は基礎編でお伝えした独自のスタンスと圧の乗せ方で、密着の深さや広さがぐんと変わるのです。

まさに溶けあう感覚です。

 

今回の講座にご参加くださった皆様も、モデルになってみて「自分を大切に扱ってもらっている感じがした」「セラピストさんの手のぬくもりが安心できて、優しい気持ちになれた」など、必死になりがちな練習時間の中で、変化する心の感覚も体感していただけたようです。

参加当初は緊張もあったと思いますが、みなさんのお顔がどんどん柔らかくなり、会場が優しい雰囲気になったのも(みなさまのお人柄はもちろん)、ここにも理由があったと私は勝手に思っています^^。

 

ご感想いただきました

 ご参加の皆様より、終了後にメッセージをいただきました。とても嬉しかったのでご紹介させてください(許可をいただいての掲載です)


 

2日間「Atsu式スタンス理論講座」を開催していただき本当にありがとうございました。どうしてもすぐにお礼を伝えたくて...こんな時間にすみません。

 

先生のお人柄、雰囲気、立ち振る舞い、話し方、全てが本当に素敵で。相手の緊張を包み込むようなオーラに私も先生のようなセラピストになりたい!と思いました。私の悩みを丁寧に聞いていただき、スタンスの指導や今ある手技のアドバイスも本当に有り難かったです。

 

Instagramでいつも拝見していましたが、やはり対面で伝えていただくこと、体験するのは違うなと感じました。勇気を出して講座に参加してよかったです。

 

先生をはじめ、いよさんや受講生のみなさんが本当に優しくて温かくて、このメンバーで2日間学べたことは私の宝物です。まだまだ未熟者ですが、沢山学んで練習してお客様に還元していきたいと思います。世界平和を目指して精進します!長くなりましたが、2日間本当にありがとうございました。またお会いできる機会があれば是非参加させていただきます。(京都からご参加)


貴重な学びの2日間でした。ありがとうございました。智子先生の教えはとてもわかりやすく、なるほどと腑に落ちることばかりでした。

 

このタイミングでみなさんとお会いできた事、これだ!!と思うことに出会えたこと。すべてに感謝です。自分の心持ちや立ち居振る舞いが変わるというよりは、拡がったような感覚でいます。

 

またご一緒させて頂ける機会があれば、いつでも参加致します。(奈良からご参加)

 


他にもインスタなどでもご紹介してくださり、ありがとうございました。笑いあり涙ありのとても濃い2日間でした。DVDで予習もしてくださった方も多く、嬉しかったです。

 

また数年ぶりの開催でしたが、再受講でご参加くださった先輩セラピストさん方の的確なアドバイスや場を盛り上げていただいたお陰様で、みなさんの緊張が早く解けたと思います。さらに、W講師のさかもといよさんの、受講生さんに寄り添った丁寧な指導がまた素晴らしく安心して関東に戻りました。

何より、技術向上したい!というセラピストさんの熱意と、お客さまに喜んで欲しいという願いが本当に素晴らしいなと思う2日間でした。皆さま、この度のご縁、本当に感謝しております。また再受講や練習会などでお会いしましょう。

 

Atsu式スタンス理論講座の詳細はこちら