昨年に引き続き、行ってまいりました!デンマークのコペンハーゲンで年に1度開催される「マッサージ世界大会」。結論からお伝えすると、残念ながら目標の10位以内入賞はならずでした。改めまして、応援してくださった皆様、心より御礼申し上げます。
道中トラブル続発!
初めて参加した2024年の大会。よく分かってない、という状態で飛び込み、会場ではいろいろなトラブルが待ち受けてました。一緒に参加したバリラボの香さんのエントリーしたカテゴリーが間違っていたり、私のモデルさんがオイルトリートメントを拒否したり。ですがウエスネス部門で個人7位を獲得し、ビデオ(ティーチング部門)ではファイナリスト5名に残る栄誉をいただきました。
訳わからずに終わった…というのが前回の印象だったので、昨年のデンマーク滞在中から「2025年も参加しよう!」と心に決め、その目標に向けて、コツコツ準備をしてきました。その成果もあり、大会中は大きなトラブルも無く、準備してきた通りに表現できたと思います(悔やむ点はいくつかありますが)。
が!行き、帰りともに、これでもか、というくらい、いろいろなことが勃発。
空港で夜を明かし、到着は大会前日の昼

今回は、ターキッシュエアラインで成田ーイスタンブールーコペンハーゲンと乗換含む超ロングフライト。まずは、成田発のフライトが2時間以上の遅延。これは本当に焦りました。なぜならイスタンブール空港での乗り換え時間は3時間。フライト中にクルーの方に確認するも、「うーん、どうかな、フィフティフィフティだね」というお返事。
世界中のフライトが集まるイスタンブール空港はとっても巨大なターミナル。着いたらとにかく走るしかない!と、アワアワしつつ、到着直後に携帯電話を繋いだら…。
なんと!次のコペンハーゲン行きのフライトが10時間の遅延〜!すでに現地は夜の20時40分。本当ならフライトは21時20分発。それが翌朝の7時15分発に変更という連絡が来てました。
なぬー!こんな長い時間をどう過ごしたら良いのやら。
途方に暮れて、飛行機会社の乗換カウンターに行ったら、「そのまま乗り継ぎゲートへ行って」と。
しかし、持っている航空券のバーコードでは、なぜかゲートが開かない!
ということでもう一度、乗換カウンターへ。どうやら前の航空券は無効となり、新しく発行する必要があったようです。それが分かるまで約2時間以上。何度も確認し、最終的に上役っぽい人が出てきてチケットを発行、ホテルも用意している、とのことでしたが、
すでに深夜近く。そしてホテルに行っても4時間前にはピックアップが来るのでホテル滞在時間は約3時間ほどだよと言われ、空港泊を選んだのでした。初めて、空港のベンチで寝ました。いや〜長かった。
眠らない空港、イスタンブール。煌びやかに輝く電光掲示板で真昼間の様な明るさ、謎に響き渡る工事の音と行き交う世界中の人々。もう笑うしかない(けど、これで終わりじゃなかった…涙)
最後の最後までトラブル
これは序の口で、色々あった最後のトラブルは帰国した成田でロストバゲージ。ほぼ満席の飛行機で10名だけ。もう大当たりですよね笑。正直、顔引き攣ってましたが、帰り道、スーツケースが無くて楽ちんだった!と思い込むように頑張りました(苦笑)。こんなにトラブルがあった旅は初めて。でも、怪我も病気も無く、帰ってこれたのでよしとします(前向きが取り柄)。
細かいことはインスタグラムのハイライトで事細かに忘備録として残してあります。(相当ブツブツ文句言ってます笑)。珍道中にご興味いただけたら、もしくはターキッシュエアライン(きっと、たまたまのトラブル重複と思います。評価はとても良い航空会社さんです)を利用して旅行を検討されておられる方、デンマークでの大会に参加を予定している方、是非参考にしてください笑
イスタングラム ハイライトはこちら
大会外で、こんなに頑張ったんだから、ご褒美もらいたい!と、大会での入賞を期待していたのですが、こちらは実力不足で手が届かず。ですが、大会では本当にいろいろな学びがあり、また参加者の皆さんからたくさんの刺激をいただきました!特に私がエントリーしたウエルネスの優勝者さん、流れを美しく身惚れました。よかったら大会ホームページで見てくださいね。
大会ホームページはこちら
ここからようやく本題。
大会までの軌跡を少しだけ綴らせていただきます。

この大会は、施術のパフォーマンスを採点します。そのため、Atsuのようなゆっくりしたストロークと少ない動きは評価されるのだろうか、と、2024年の大会でも心配していたのですが、高い評価をいただくことができました。
そのため、2025年ではさらに「能」のように体幹のブレない軸のある動きを表現しよう!と考えました。そもそもAtsu式スタンス理論はニュートラルな姿勢と軸を大切にしています。これが伝わるにはどうしたら良いのか…と考えました。
そこで、前回同様、パーソナルトレーニングを続けつつ、合気道にもチャレンジ。さらに体の中心と呼吸を深めた施術スタイルを目指しました。
2025年6月に向けての1年間。どんな動きも「軸」を常に意識。これが新しい「禅のオイルセラピーAtsu」の誕生にもつながっていったのです。
禅のオイルセラピーAtsu誕生
この「禅のオイルセラピーAtsu」は、卒業生さんとのセッションの中でヒントを得たものですが、カタツムリのような超ゆっくりなスピードと、息を吐き切ってから肚(はら)を意識して動くという独特な施術です。重みはかけすぎず、抜きすぎず。
すると、この施術を受けている方から「ビリビリと電流が走る感覚がある」「思考が休止する様な感覚」など今までに無い感想が多く寄せられました。そこで、この施術を確立すべく大会半年前から「禅のオイルセラピーAtsu研究会」を発足しました。
卒業生の皆さんから、いろいろな意見交換、感覚のフィードバックをいただき、この施術の奥深さをやればやるほどに感じるのが本当に面白かった。途中、呼吸の仕方や体がうまく動かなくなったりして感覚を見失いそうになりましたが、最後まで皆さんの意見に励ましてもらいました!ありがとう!
講師活動をして25年近く。最初のロミロミを学んで以降、ずっと独自研究してきて今に至ります。今回、本当に嬉しかったのは、この研究会を立ち上げたことで、全国の生徒様が埼玉に来てくれて、皆さんと、技術について語り合える時間が持てたこと。こんな仲間がずっと欲しかったし、あの時間は私にとって一生物の財産です。
その研究会を経ての大会。二日目は思い切って「禅のオイルセラピーAtsu」でトライしました。
心が震えるセッション

しかし、私のモデルさんが、またもや、髪の毛や顔を触らないでほしいとのこと、急遽、今回も同行してくれた娘にモデルを依頼しました(もしかして減点対象だったかも)。
かなり独特なスタイル(ほぼ動かない)なので、もしかすると、とても異様だったかもしれません笑。そんな中、施術をしている私は、1年間ともに伴走し、今回も大会についてきてくれた娘への感謝の気持ちが溢れて、何度も泣いてしまいそうに。
娘が小さな頃から、講師活動で全国を飛び回っていたので、母親らしいことが出来なかったことが申し訳ないと思うことが多々ありました。なので今こうして共にマッサージの世界大会という舞台を共有出来ていることが本当にありがたくて、自身では全力を出し切りました。(本人は爆睡してたらしいですが…笑)
結果にはつながらず
しかし、残念ながら入賞という目的を果たすことはできませんでしたが、1年間、目標に向かってコツコツと進んだこと、振り返ると本当に楽しかったです。
そして、勉強したといえば!これも頑張った(あんまり自分で頑張ったというのもどうかと思いますが、お許しください笑)。どんなに勉強しても苦手意識の消えなかった英語ですが…。大会2ヶ月前の集中パーソナルレッスンを受けたことにより、以前のような恐怖心が消えていたのが大きな成果でした。リスニングがとにかく苦手なため、コミュニケーショが取れないという課題に沿ってスパルタでガンガン背中を押してくれた先生にも感謝です。
お陰様で、施術後に他の出場者さんから声を何人もかけていただき(やっぱり珍しいスタイルだったみたい)、携帯翻訳機を駆使しつつも笑、逃げることなく感想を聞くことができました。
本当に美しかった
嬉しかったので、特に印象に残った感想をシェアさせてください。(翻訳機から)
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あなたの仕事ぶりを見ていて、本当に美しかったと言いたい。時々ズームインしたり、立ち止まったり、スローモンションを見たり、美しいビジョンだった。本当にありがとう。私たちも似た様なことをしています。
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センターを意識した施術だったね、軸があってグランディングしていた。ユニークで美しい施術だった
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などなど。
一人でも、Atsuのスタイルに目を留めてもらえたこと、参加した意義がありました!
最後に
今回、一緒に参加した日本チームの皆さん、他の大会でもメダリストの経歴を持ち、トップ10に見事入られた方もおられます。心からおめでとう!! 皆さん、本当に意識が高く、またアグレッシブ。
セラピーを評価することに反対される方もおられます(意見はそれぞれにあって良いと思う)が、彼らは本当に真剣で、素晴らしいテクニックの持ち主です。自分が挑戦したからこそ分かります。大会で入賞すること簡単じゃありません。
これからのセラピー業界をさらに担う皆さんに出会えたこと、これも大変光栄で、素晴らしい財産になりました(今回、私が一番のお姉さん笑)
正直、悔しさが無いと言ったら嘘になりますが、初心に戻り、次の目標もできました。そして、なんと!大会中、偶然ですが、ワクワクするご縁をいただきましたので、これは実現したら報告します。今後もコツコツとセラピスト人生を積み重ねて、セラピー業界に貢献できる一員になっていきたいと思います。
改めて、応援してくださったAtsu女の皆さん、セラピストの皆様、トラブル中の励ましのコメントやメッセージ、ありがとうございました! 快く送り出してくださったお客様、そして言葉少なながら(笑)応援してくれた家族。本当に心から感謝いたします。
2025年の世界大会への挑戦は終わりました。
最後まで長文にお付き合いくださりありがとうございます。
感謝を込めて