先月、奈良でAtsuベーシック短期集中講座を終え、そのまま2名の生徒様がAtsuアドバンスコースへと突入しました。アドバンスではベーシックで学んだ基本固め、そしてお客様一人一人の体調、体質の合わせた施術の組立ができるパーソナルセラピストを目指し、更なる技術、カウンセリングスキルを学びます。
プロとしての触れ方を身に付ける
当スクールの生徒様は、ほとんどが個人開業を目指す方ばかり。ご自宅で開業されたり、賃貸でサロンを借りたりと場所は様々ですがプライベートサロンセラピストになりたい方が門をスクールの門を叩いてくださいます。
私はこの仕事に関わってから今年で18年目になります。私が知っている限りでも、リラクゼーションの定義が潮の流れのようにどんどん変わり、またリラクゼーションセラピストさん達も、自分たちが何が出来るのか、何を必要とされるのかを模索している状況が続いているような気がします(個人的見解です)。
私もその一人でしたが、昨年、山口創先生や今野義孝先生にお会いして、「身体の感覚を整えることが自分らしさや健やかに生きる事」なのだと改めて確信しました。
感覚というのは五感を表しており、視覚、嗅覚、聴覚という間接的に感じる物から、味覚、触覚と直接的に感じるものがあります。
自ら能動的に感じる事が日常では大半ですが、その感覚が様々な要因(例えばストレスや緊張、思考に偏りがちな状態)で鈍くなったり、自分では感じられなくなってしまった際には、「受動的に感覚を呼び起こす」という事も出来るのですね。
お体に直接触れる仕事は、「本来の自分に戻るお手伝い」であり、身体の疲れを癒すだけではなく、精神や魂さえにも響く、とても尊い仕事だと今更ながら、その社会的意義や必要性を強く感じています。
しかし、触れられるには「慈愛の心が大切」と前述の先生方は仰います。私もその通りだと思っています。慈愛が伝わると触れられた人は「相手に心から大切にされている」つまり自身の存在意義を感じられ安心するそうです。
「手から伝わる愛情」という言葉がありますが、ただ触れるだけでは伝わらない事もありますね。触れられた時の手の柔らかさや、手の置き方、圧のかかり方、スピード、呼吸など、またそれに伴う優しい言葉や眼差し、触れられた相手が自己愛を自分で感じられる為の所作があると私は考えています。
『気持ちをこめて触ればいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、プロはいつでも同じ事ができる、安定したスキルが必要です。その為には細やかなトレーニングが必要だとレッスンでは、この部分を基本として何度もお伝えしています。
Atsuのスクールは「プロセラピストとしての感覚を磨く」事を第一に考えています。その為、座学や技術の手順は予め予習して頂き、感覚に集中できる状態で臨んで頂きたいと生徒様方にはお伝えしています。手順などを頭で追っている状態で触れていたら、とてもじゃないですが、慈愛の心を持って触れる…なんて、ヤッパリできないんです。
練習ではあっても、モデルさんは生身の人間。
相手を心から大切にしない練習の積み重ねは、心を癒すという目的にたどり着くまでにかなり遠回りになると、私自身の経験から思うのです。相手を心から思って触れていると、自然も手が柔らかくなるし、目的意識も高まり、インスピレーションも湧きあがってきます。自然とスタンスも整ってくるんです(理論を知っておくと更に良いと思います)。
実際のレッスンでしかできない事。
繰り返しになりますが、やっぱり感覚を知る事、養う事だと私は思うのです。
Atsuカウンセリングの柱は3つ
更に、お客様がより良い日常生活を送れるように…とお客様のパーソナルセラピストを目指して、Atsuでは3つの柱をカウンセリングの基本としています。
① 姿勢からみる筋肉の凝り、ゆるみ
② 東洋医学の気血水からみる自律神経の状態
③生活習慣からみる①②の原因
人は一日の中でも心や体の状態が変化します。その時、その場に合った施術を『心を込めて』組み立てる為に、この3つをベースラインとしています。
治療家ではありませんが、心を込めて触れる為には、その前に「お客様を知りたいと思う心」が大切だと私は考えます。
『長いカウンセリングは苦手』
『すぐに施術してもらいたい』などお客様の様々な要望もあるでしょう。
お客様にカウンセリングの重要性や想いをしっかり伝えた上で、しかし押し付けは出来ませんので、お客様のその日の表情、態度、様子やベッドに横になってから判断できる学びなどもお伝えしています。
目的は「その人にあったベストな施術を心を込めてご提供できるセラピストになる事」。色々な観点から臨機応変に対応できるセラピスト養成もスクールでは目指しています。
生徒様のブログから
2月から始まり、3月末には終了する予定の奈良アドバンス講座。あっという間に次回は後半です。ベーシック(基礎)のおさらいをしながら、なかなか思うように動かない身体にジレンマを感じたり、着実に成長している自分を感じたりと、色々な意味で向き合う時間を生徒さん方は過ごしているようです。
学びというものは、「未知の領域」にチャレンジしていくものです。今まで感じたことの無い思いや感情、感覚、これもやっぱり「感じる」という事なのですね。快も不快もあるがままに感じていく事が「マインドフルネス」な施術につながると考えています。Atsuの目指す「禅」の世界観をお客様と共有できるセラピストになって頂くためには必要なプロセス。必要以上に励ます事もなくただ見守っています。
奈良でのAtsuセラピストさんの誕生を是非楽しみにして下さいませ。
どうぞよろしくお願い致します!
奈良県葛城市 冷え取り専門店 Smile 坂本伊代さんのブログ
三重県伊勢市プライベートサロンsalut あゆみさんのブログ
今日も口角アップで笑顔の一日を。
AtsuStudioJapan
関口智子