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掃除を大切にできる人


先日、京都のレンタルサイクルとレンタルスペースオーナーの亀岡さんにお会いしてきました。亀岡さんとはもう5年以上前にレンタルスペースをお借りしたご縁で、その時以来。でもずっと印象に残っている方で、またお会いしたいなと思っていたんです。

 

人はそれぞれ見るところが違うから

 

懐かしい写真を引っ張り出してきました。
2013年の秋に講師養成講座で2Fのレンタルスペースをお借りしました。この時に参加して下さった皆さん、現在も沢山の生徒様に慕われるご活躍の方ばかりです♪

昨日、亀岡さんがこの集合写真の時、私が亀岡さんを必要以上に避けて苦笑いしていた、と仰るので確かめてみました(笑)。

そんなつもりはありませんでしたが、そう言われるとそうなのかな…(笑)、嘘です。たまたまです。


さて、パッシオーネ(亀岡さんのお店)をお借りして、感動したことがあったんです。細やかなおもてなしの備品やPOPはもちろんなのですが…、特にお~と思ったのが、隅々まで掃除されていた事だったんです。

掃除されているのは当たり前だと思うかもしれません。しかし、私自身、お店のインテリアやおもてなしの小物で感動する事はあっても、行き届いた掃除に感動するという事はあまりなかったかも…改めて思いました。何より気付かないかもです。

私自身、お店やお客様をお迎えする際は、掃除は「清潔、キレイ」するに加え、「磨く」という意識が必要だと考えています。特に、光るところ。「鏡」「ガラス」「水回りの銀色の部分」「ドアノブ」などなど。磨く事は「光を集める」でもあり、時に人は光に集まります。店内が輝いている事で、良い気が巡り、心地よい空間にもなると考えています。


ピカピカのホワイトボード


パッシオーネさんは店内がキラキラしているように感じたのですね。お店を、そして人を大切にされているんだな~と感動したのを、今でも覚えています。

そして更に感動したのが、ホワイトボード。
講師として様々な会場でホワイトボードをお借りしますが、とにかくピカピカ!輝くホワイトボードは初めて見たかも!でした(笑)。

なぜそこまで?という感じですが、ホワイトボードって素材によってはインクが落ちにくいんです。一生懸命水拭きしても、インクのカスや、うっすら書いた跡が残ったり…。

パッシオーネさんのホワイトボードは書く面だけでなく、ペンを置くところもピカピカ。すごい~!と一人マニアックな所に感動してたんですね(笑)。

それをお伝えしたら亀岡さん
「以前、ある方に『人はそれぞれ見るところが違うから、隅々まで掃除するように』とアドバイスをもらった」と仰っていました。

確かに仰る通り、人の視点は全く違います。どの部分を見られても良いように色々な人の目線で掃除をすることが大事なんですよね。

でも言われてもなかなか出来ない事も多いです。それを実践されている、そして物言わぬモノたちから、それが感じられるほどの丁寧な掃除っぷりに、本当にすごい人だな!と感動したんです。

人の掃除の仕方から学ぶ

 

私自身、独立開業する前に勤めていた会社では、社員が教室やサロンを掃除する事になっていました。その当時、業界では飛ぶ鳥を落すほど勢いのある会社でしたので、お勤めしている方も非常に意識の高い方ばかり。(細やかに気付く)。

掃除も、誰に指示される訳でも無く、自分から掃除場所を見つけて、テキパキテキパキと【磨いて】おられました。

入社したばかりの頃は、そんな先輩方を眩しく憧れの目で見ていましたが、同じように仕事が出来なければ叱咤激励の嵐(笑)。先輩と同じように動けるようになるためには…と考えた私は、まず掃除の仕方を真似する事にしました。

掃除の仕方って本当に十人十色。取り掛かる順番も違えば、見ている視点も全然違う。

 

その時思った事。「掃除は気付きや想像力」が必要である事。そして「ま、いっか」と思わない「妥協しない心」が前提なのだと。気付くから、その場所の汚れが目に入るわけですし、ここを見るお客様がいる、とか、見てどう思うかというお客様の気持ちへの想像力が必要です。

ま、いっかと思う気持ちは「本当はやったほうがいいと分かっている自分、もしくは気付いている事を見て見ぬふりしている自分」につながり、その小さな積み重ねが自信を失っていく事に(大げさかもしれませんが)もなるのでは…?と思い至りました。

たかが掃除、ですが、されど掃除。

本当に奥が深いな~と今でも感じています。

昔考えていたそんなことを、5年ぶりに伺った亀岡さんのピカピカのお店を見て改めて初心を思い出しました。

 

掃除も技術向上も同じ

 

お話は会社時代の頃に戻りますが、先輩の掃除の仕方を毎日見るようにしていた私、仕事の仕方や技術習得の在り方がどんどん変わってきたのを実感しました。「仕事は与えられるものではなく、自分から見つけるもの、作るもの」「技術は教えられるものではなく、気づくもの、自分で掴むもの」

 

もちろん仕事も技術も最初の取り掛かり方やルール、基礎などを学ぶ必要があります。でも基礎以上は、自分の創造力や行動の在り方、仕方で習得する内容が大きく変わる気がします。だからこそ、受け身ではなく自ら得る姿勢が大事だと感じたのです。そんな意識に変わったら、学ぶ事、仕事する事が本当に楽しくて楽しくて。。

 

それまでは、教えてもらって当たり前、言われなければやらない、という人生を過ごしていた私には、大事な仕事も任されたことが無かったですし、プラスアルファーの学びを得た事も無かった気がします。今考えると当たり前ですよね。こんな人には私も心配で何も任せられません…><。

 

ですが、自らコツコツと動くことによって、新しい部門の担当をさせてもらったり、最終的には部の長という仕事も任せて頂けました。これも掃除の仕方をきっかけとした「視点」が変わったからだと今でも思っています。

 

何千人ものセラピストさんの育成に携わってきて、「自ら得るもの」として行動する生徒さんは、やっぱり伸び方が違います。どんどん質問や感想を伝えてくれる人もそうです。質問というのは、インプットしたものを整理しないと出てこないものなのですね。私はレッスン中に、何度も何度も生徒さんに「質問はありませんか?」「どう思いましたか?」「何か気付きましたか?」と聞きます。

それは、その方のレッスンへの姿勢も同時に見ているのです。
でもこれも訓練が必要。

思考の整理は、日常生活から行っていないと急には出来ないのです。なので、何度も尋ねる事で、考える訓練をしてもらっています。どんどんレッスンが進むにつれて、皆さん質問や気付きも増えてくる様子が私もやりがいの一つになってます。

 

今、出張先の沖縄で、やっとこの文章をまとめ終わりました。

戻ったら掃除しよう!決意してます(笑)。

 

今日も口角アップで笑顔の一日を。
AtsuStudioJapan

関口智子

 

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